入隊後の生活ルール ― ミスが許されない日常

航空学生として入隊後、厳しい生活ルールの中で緊張しながら点検を受ける訓練生の様子 航空学生時代

ミスが許されない日常

入隊してからの日々は、正直に言って想像を絶するものだった。

授業が終わった後に、いわゆる「自由時間」は存在しない。

常に、先輩や教官から示されるタスクをこなすことが求められた。

授業終了後、指定された服装で集合するために、私たちは一斉に宿舎へダッシュする。

宿舎に戻り、急いで着替え、再び集合場所へ。

そこで待っているのは、慣れない基本教練の練習だった。

基本教練とは、全員が同じ動きをするための訓練で、

掛け声に合わせて、決められた動作を寸分違わず行う必要がある。

一つひとつの動作には高い精度が求められ、

少しでも違っていれば、すぐに指導が入る。

さらに、この集合の際には服装の点検が行われる。

着こなしは正しいか、乱れはないか。

同時に、居室のチェックも入るため、整理整頓ができていなければ指導対象になる。

文字にすると簡単そうに見えるかもしれない。

だが、異様な緊張感の中で行う準備と、

その準備をするための「時間のなさ」は、想像をはるかに超えていた。

何もかもが秒単位で進んでいく。

その結果、食事に割ける時間は、ほんのわずかしかなかった。

移動の際も気は抜けない。

各移動間で敬礼を欠かせば、後で厳しく指導される。

そのため、100メートル先にいる相手に対しても、敬礼をしていた。

この生活が、あとどれくらい続くのか。

そう考えると、正直、絶望的な気持ちになった。

外出も自由ではない。

外出は許可制で、基本的には土日のみ。

さらに、土日に外泊できる回数も制限されていた。

外泊のために、同期数名で下宿を借りていた。

土日だけ、そこで過ごす時間は、

この生活の中で数少ない「救い」だった。

張り詰めた緊張の中で過ごす平日と、

ほんの一息つける週末。

その落差が、逆にこの環境の厳しさを際立たせていたように思う。

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