最終試験の現実──実機フライトとシミュレーターで試されたもの

航空学生最終試験でT-7練習機に搭乗し、前方を見据えて操縦に集中する受験生 受験
航空学生最終試験。T-7練習機で迎えた実機フライトは、緊張と現実を強く感じる時間だった。

航空学生:実機フライト試験

実機での試験は、

山口県防府市と静岡県静浜基地に受験者を分けて実施されました。

使用された機体は T-7 です。

ここまで来ると受験者の数はかなり少なくなり、

試験は数日に分けて行われるため、自然と受験者同士で仲良くなっていきました。

待機室では会話が盛り上がりすぎて、

「声が大きい」と注意されてしまう受験者がいたのを今でも覚えています。

フライトは複数の教官に評価してもらう形式でした。

普段は厳しいであろうと想像していた教官たちが、

驚くほど優しく、丁寧に課目の説明をしてくれたことに、

少し違和感すら覚えました。

試験課目は水平旋回など、特別に変わったものではありません。

しかし、

教官と共に機体へ乗り込み、

周囲で次々とエンジンが始動していく様子を見ているうちに、

否応なく緊張は高まっていきました。

自分が搭乗する機体のエンジンがスタートした瞬間、

燃料の匂いと轟音に包まれ、

頭の中が一瞬、真っ白になったのをはっきり覚えています。

試験エリアまでは教官が操縦します。

離陸時のエンジン音と機体の振動は、

楽しさと緊張を一気に加速させました。

エリア到着後、

教官から簡単な説明を受けて試験が開始されます。

操縦桿やスロットルの感覚は、

自宅で練習していたフライトシミュレーターとはまったく別物でした。

最初は戸惑いましたが、

必死に諸元を合わせ、

極力「外を見る」ことを意識して操縦しました。

飛行後には、

教官がループなどの機動を見せてくれました。

試験であることを一瞬忘れるほど、純粋に楽しかったです。

フライト試験の合間には、

面接や航空身体検査も行われました。

面接では他の受験状況を尋ねられ、

私は正直に、

海上保安庁のパイロット課程も受験していることを伝えました。

海上保安庁:シミュレーター試験

海上保安庁の最終試験は、

羽田空港内のシミュレーター施設で行われました。

最終試験ということもあり、

集まっていた受験者は10名ほどだったと思います。

シミュレーター試験も、

航空学生と同様に、

教官からの説明のあとに操作を行う形式でした。

ただ、実機フライトを経験した直後の私にとっては、

シミュレーターは良い意味で臨場感に欠け、

ほとんど緊張を感じませんでした。

操作内容も、

航空学生の試験で求められるものと比べると、

比較的シンプルだった印象です。

受験者数が少ないこともあり、

待機室での会話は大いに盛り上がりました。

今振り返ると、

少し羽目を外しすぎたかもしれないと反省しています。

また、

待機室に監視カメラが設置されている場合もあるため、

態度点などに影響していた可能性もあったのではないかと、

後になって少し後悔しました。

最終試験を終えて

こうして、

航空学生と海上保安庁、

両方の最終試験を終えることになります。

次回は、

合格発表の日から、なぜ航空学生を選ぶことになったのか

その決断について書いていこうと思います。

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